今回、「嚥下に関する」知ってても、知らなくても良いくらいの雑学をご紹介したいと思います。
皆さん質問です!!
牛や豚などの四足歩行の動物はむせて誤嚥するでしょうか??
答えはNOです。犬や猫に限っては誤嚥することもあるそうですが…
なぜ人間はむせるようになってしまったのでしょう??
四足歩行の動物は食べ物の通り道と空気の通り道が分かれ立体交差式になっていています。そのため、食べ物と空気の通り道が全く別の道を通ります。
犬と猫に関しては立体交差式が老化により弱くなることがあるそうです。
一方、人間は食べ物の通り道と空気の通り道が切り替え式になっています。食事をするときは食べ物の通り道が開き、普段は空気の通り道が開いている状態に切り替えています。
これにより、食べ物を食べる際に失敗すると誤嚥するという構造になってしまいました。
人はなぜ誤嚥するような構造になったのか??
二足歩行により手を自由に使えるようになったことや話すことが出来るようになったことがこの構造になった理由だそうです。
しかし誤嚥するシステムだけを進化の先に作ったかというと、しっかりと誤嚥を防ぐための安全装置が二重にも三重にも備わっているんです。
「生物の進化はすごいなー」と、嚥下機能を見るだけでも感じてしまったので、この話題を出させていただきました。
寒くなるこの時期は免疫能力も低下するため感染症や誤嚥性肺炎の既往も増える時期です。なので皆様、お口の中の清潔を保つこと、ゆっくりと食べる、しっかりと飲み込みを意識して食べることなどで誤嚥のリスクは少なからず減らせますのでしっかりと予防してきましょう。
言語聴覚士 田中 恵美