言語聴覚士直伝、楽に飲み込む方法

皆さま、はじめまして。

新しくかなえるリハビリ訪問看護ステーション岸和田に入職いたしました言語聴覚士の片本と申します。
前職は急性期の病院で勤務し、脳血管疾患の方を中心に担当させていただきました。
担当するにあたり病院勤務では退院後の生活が見えづらく、より生活に密着した形で関わりたいと思い訪問看護の世界に飛び込みました。
これからよろしくお願いいたします。

言語聴覚士の関わりは、コミュニケーションや、飲み込みなどの飲食に関するリハビリテーションが主な専門分野です。
特に、食べる事に関しては私も大好きで、皆さまのお口から食べることのお手伝いをさせていただけたらと思っています。

暑い日が続きますが、まだまだ夏本番はこれからです。
テレビなどでも毎年言われていますが、“水分補給は非常に大切”です。
しかし、少し飲み込みが難しくなった方や、嚥下障がいと診断された方は水分補給が不足してしまいがちです。
そこで、少し飲み込みづらさがある方に向け、スムーズに飲み込むための簡単なコツをご紹介しますので、お役立ていだたけたらと思います。

まず水分の飲み込みに大切なことは、大きく3つのポイントがあります。
①しっかりと起きていますか?
半分寝ぼけた状態では、元気な方でも水やお茶を飲んでむせこんでしまうことがあります。
飲み込みづらさがある方は、よりむせる可能性が高まります。

②姿勢は崩れていませんか?
テレビを観ながら横になって、お茶を飲んでむせたご経験は皆さまもあるかと思います。
なるべく自然な形で座って飲むことが理想です。
ベッド上では30度を目安に背もたれの角度を上げ、顎が引ける状態を作って少しずつ飲むようにしましょう。
顎と胸の間に握りこぶし1個分程度の幅に調整できると、飲み込みやすい姿勢に近づきます。

③唇は半開きではないですか?
口をあけた状態でつばを飲み込んでみてください。
飲めないか、すごく飲みにくいと思います。
普段、無意識でしていることですが、嚥下(えんげ)とは、ごっくんと飲み込みをする時に食道に圧力で押し込む動きを表す言葉です。
口を開けたまま飲み込もうとしてもその圧力が逃げてしまい、飲み込みがしにくくなってしまいます。

ここまでのお話で、大切なポイントはご理解いただけましたか?

では、本題である、飲み込みづらさがある方への簡単な対処法を3つご紹介いたします。
①姿勢は大事!!(飲み込みのタイミングで顎を引く)

ごっくんと飲み込む時は“のどぼとけ”が上がります。
のどぼとけがしっかりと上がることが飲み込みの力になります。
首を後ろに反らせると、のどぼとけが突っ張って上がりにくくなります。
少し顎を引くと、のどぼとけが動きやすくなり、飲み込みもしやすくなります。座る姿勢も大切です。
猫背になりがちな方はどうしても顎が上がりやすくなります。
そんな時は、ストローを使って飲むと下を向くようになるのでお勧めです。

②とろみをつける

水分は食べ物に比べ、口の中ではまとまらず、のどを通るスピードが速くなります。
のどが飲み込みの準備をしている間に気管へ入ってしまうと、むせこんでしんどいですよね。
そんな時は、水分にとろみをつけることで、口の中から不意に気道に流れ込むことを防いだり、水分がゆっくりとのどを通るようにしたりすることができます。

③鼻をつまむ

飲み込んだ後に、水分がよく残ってむせたりする方は、ごっくんの時に鼻をつまむと飲みやすくなるかもしれません。
鼻の奥から飲み込みの時に空気が逃げてしまっている場合は、鼻をつまむことで圧力が逃げないようにする効果があります。

最近は水分補給用のゼリー飲料なども増えてきており、飲み込みづらさがある場合でも、水分補給をする手段は増えつつあります。
脱水症状に気を付けて、意識して水分を取るように心がけてみて下さい。

言語聴覚士 片本

関連記事

  1. 看護師が1名増えました。

  2. 季節の変化と安全運転

  3. やればできる!やるのが難しい!

  4. 理学療法士として3年目を迎えて

  5. ステップアップ

  6. 訪問看護師の夏