『ゴルフコースを周りたい』

「パーキンソン病」発症

Aさまは、約8年前に手首や首のこわばりといった症状が見られ、いくつもの整形外科を受診されたそうです。そんな中、上肢の振戦(手の震え)が見られるようになり、パーキンソン病と診断されました。

パーキンソン病の特徴でもある固縮やすくみ足、動きの小ささ、動作緩慢など、日常生活に支障をきたすことから、訪問リハビリのご利用に至りました。その際、主治医からパーキンソン病の症状に対するプログラム「LSVT®BIG」を勧められ、認定セラピストである私(下川)が担当になりました。

「パーキンソン病」発症

「LSVT®BIG」とは、軽度から中等度のパーキンソン病の方に特化した、米国で開発されたリハビリプログラムで、パーキンソン病の特徴である動きの小ささに対して身体全体を大きく動かして、日常生活動作も大きな動きで行えることを目標にしています。

今年9月より、「LSVT®BIG」を開始。大好きなゴルフコースを周ることを目標に、入浴、更衣、食事動作、書字、方向転換、屋外歩行など、身体能力の向上を目指しました。具体的には、「箸を開くときに大きく動かす」、「背中を洗う際にタオルを大きく動かす」、「歩行時に大きく踏み出す」を行います。

「段階的」な「目標設定」

開始当初、「こんなプログラムできるのか…」と不安な表情も見られましたが、日常生活の中で『プログラムの動き』をしっかりと意識して継続いただけたことで、短期間での変化を実感していただくことができました。

「久しぶりに、ゴルフ練習場の打ちっぱなしに行きたい」というご希望があったので、他の生活動作の練習と同様に、「球を打つ動きを大きく」を繰り返しました。歩行の練習も同時に行い、徒歩15分のゴルフ練習場まで、歩いて行くことができるようになりました。

ゴルフ練習場まで歩いて行けたこと、クラブで球を打てたことが自信となり、ゴルフコースを周るという大きな目標に向けて、リハビリに対する意識もこの時に大きく変わったように感じました。

自主的に取り組む習慣

日常生活の中、ご自身で対策できることが増え、何事にも積極的になられました。

入浴の際、ヘルパーさんのサポートなく、自分で背中を洗ってみたり、外食時にはあまり使わなかった箸を使ってみたり、自主的に取り組む習慣が身につかれています。

Aさまの目標であるゴルフコースを周ること。その目標に向けて頑張るAさまを支援できるよう、今後も努めていきたいと思います。

かなえるリハビリ訪問看護ステーション LSVT®BIG責任者 下川(作業療法士)