新型コロナウイルスに対する基礎知識を身につけよう⑮

新型コロナウイルス対策にうがいは有効か?

うがいは感染症対策になる?

現在、厚生労働省のホームページにおいて紹介されている感染症対策としては、

①3密(密集・密接・密閉)の回避
②手洗いの徹底
③大声で話さない
④マスクの着用
⑤大人数での会食を控える

が挙げられており、「うがい」については言及されておりません。

うがいによる風邪予防効果を調べた研究では、うがいを続けたグループの方が、うがいを習慣的にしていないグループと比べて風邪にかかった人数が少ない結果となりました。

このような結果になったメカニズムは明らかではないですが、ウイルス感染に必要な口腔内の酸性環境が改善したため、水道水中の塩素が関連している可能性などが指摘されています。

一方、インフルエンザウイルスに関して、ウイルスが体内に侵入して喉や気管支の内側にある細胞に付着した場合、細胞内へ侵入するのにかかる時間は、およそ数分~20分といわれており、感染予防のためには、それまでにうがいを行う必要があります。

新型コロナウイルス対策として、うがいにどれほど予防効果があるのか明らかではありませんが、口腔状態の改善や、のどを潤して湿度を保つために、うがいは可能であれば行った方がいいと考えられます。

うがいする時にはうがい薬を使うべき?

以前の大阪府知事の会見で紹介されました、大阪はびきの医療センターの観察研究では、ポピドンヨード(ヨウ素系うがい薬を用いたうがい薬)含嗽で宿泊療養者の唾液ウイルス陽性頻度は低下すると報告されました。

この要因として、新型コロナウイルスは口腔やのどに多いとされており、ポピドンヨードによる抗ウイルス効果により唾液中のウイルスの感染力を失わせると考えられています。

しかし、ヨウ素の殺菌作用、抗ウイルス作用はとても強いため、長期間摂取が続くと、ヨウ素の過剰摂取による甲状腺機能異常や、口腔内の正常細菌を壊す可能性があります。また、一般的な風邪の場合、水でのうがいの方が感染対策になるという研究結果もあります。

そのため、うがい薬を使うときは以下のことに注意していただきたく思います。

1.口腔内で数秒うがいをするのみで、飲み込まない
2.違和感がある場合は、すぐに主治医に相談し、使用を止める
3.甲状腺の病気を持っている方や、以前甲状腺の病気にかかったことがある人は特に注意が必要のため、主治医や薬剤師に相談する

*理想のうがいについて、定められている基準はありませんが、今回ご紹介した研究では、15秒間のうがいを1日3回行うことで、風邪の予防効果があったことを報告しています。
厚生労働省が掲げている感染予防対策を十分に行ったうえで、うがいも行って頂きたく思います。

参考