新型コロナウイルスに対する基礎知識を身につけよう㉗

検査の違い

こんにちは。理学療法士の松本です。
さて、メディアやテレビでは「PCR検査」「抗体検査」「抗原検査」というような言葉を聞く機会は多いと思われます。しかし、それぞれの違いを説明するとなると難しいこともあるかと思います。

また、言葉の意味が曖昧でコロナウイルスに対する情報を正しくキャッチ出来ないということも考えられます。

そこで今回の記事では「PCR検査」「抗体検査」「抗原検査」の違いについて説明させていただきます。

①PCR検査について

検体中に遺伝子が存在しているか否かを定性的に確認する方法として、古典的PCR法と塩基配列決定、簡便かつ短時間で結果判定できる遺伝子検査方法として、LAMP法等が開発されています。

これら定性的検査に対してウイルス遺伝子の定量が可能なリアルタイムPCR法があります。

リアルタイムPCR法は定量法であることから、ウイルス量の比較や推移が評価できること、コピー数が推定できること等から信頼性が高いです。ただし、実施が困難な施設もあり検査アクセスの改善が課題です。

LAMP法等は、新型コロナウイルス遺伝子の検出までの工程を1ステップ・一定温度で実施可能な遺伝子検出法です。一定温度で遺伝子を増幅するため、簡便な機器のみで実施でき、リアルタイムPCRと比較して感度は落ちるものの実用範囲で、反応時間が35-50分程度と短いという利点があります。

唾液など検体種類により偽陽性となる例が指摘されており、適切な検体を使用することが必要です。

②抗原検査について

PCR法と同様に陽性の場合はウイルスが検体中に存在することを示します。また、抗原検査には定性検査と定量検査があります。抗原定性検査とは、ウイルスの抗原を検知し、診断に導く検査です。

PCR検査とともに有症状者の確定診断として用いることができ、症状発症から2〜9日目の症例では陰性の確定診断として用いることが出来ます。

一方、抗原定量検査とはウイルス抗原の量を測定することができ、検査に抗原と抗体反応のウォッシュ過程があることから、特異度も高く感度もLAMP法等の簡単な遺伝子検査方法と同じレベルです。

③抗体検査について

抗体検査はウイルスの検出検査ではなく、ウイルスに対する抗体の有無を調べる検査です。陽性となる時期は症状出現後、1〜3週間経ってから陽性となることが知られています。

また、これはウイルスRNAが検出されなくなる時期と重なり、一般に感染歴の指標に使用されています。従って、抗体検査が陽性であっても、その時点で被検者からウイルスが排出されていることを意味するものではありません。

各種検査法の実施時間

検査法 実施時間
リアルタイムPCR 2-4時間
定性PCR+シークエンス確認 7-9時間
LAMP法 1時間
抗原定量 30分
抗原定性 40分

新型コロナウイルス感染症病原体検査の指針より引用
 
以上が「PCR検査」「抗原検査」「抗体検査」の違いになります。
私自身調べて分かったこともありましたので、今後もコロナに関連する情報をお伝え出来たらと思います。

理学療法士 松本滉平

引用文献